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夏に麻を着るのはなぜ?

夏に麻を着るのはなぜ?

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みなさま、こんにちは。

青山店の嶌野です。

 

連日暑い日が続きますね。

生活様式の変化で以前より外に出なくなり

暑さに体が慣れないため

今年は特に熱中症のリスクが高いそうですよ。

みなさまお気を付けください。

 

暑いので少しでも涼しい話題を。

 

夏らしい「麻」の素材について

ご紹介させて頂きます。

 

麻シャツ生地

 

「麻」と「リネン」

じつはちょっと違うものを挿す言葉だと

ご存知ですか?

 

麻は亜麻科の植物からとれる繊維の総称

リネンはその中の一種「亜麻」のこと。

 

 

亜麻(リネン)の花

 

麻にはリネン以外にも

ラミー、ジュート、ヘンプなど

いくつかの種類があります。

麻袋などを「リネン」と言わないのは

「ジュート」や「ヘンプ」で作られているからですね。

 

(とても蛇足ですが、

夏の定番ソングの歌詞に出てくる「亜麻色」は

茶封筒くらいのベージュです。

なので「亜麻色の髪」は、平たく言うと「金髪」です。

勝手なイメージで暗めの色を想像していましたので

やや衝撃でした。)

 

 

そんな麻ですが、夏の衣類にぴったりな特徴がたくさんあります。

 

①接触冷感性がある

天然素材ですが、若干の接触冷感性があります。

暑い日に良いのは言わずもがなですね。

 

 

 

②吸水性・吸湿性が良い

麻や綿には、もともと植物が水を吸うための管があります。

水分の抜けた管が空洞になって残り、

そこに湿気や水分が入ることで天然の吸湿・吸水効果があります。

ウールやポリエステルが汗を吸ってくれないのは

水分を吸う隙間がないせいですね。

(今は綿や麻のように穴のあるポリエステル糸も

作れるようになっています)

 

洗濯

 

 

③繊維にハリ・強度がある

布にする際、隙間を開けてメッシュ状にしたり

ごく細い糸で薄い布にしたり…

弱い繊維だとそんなことはできません。

また、ハリがあるので

服になっても体にまとわりつかず

通気性が確保されるのも夏に向くポイントです。

 

④どんどん白くなる

麻の繊維、強度はありますが

実は「割れやすい」という特性があります。

 

着たり、洗濯したりしているうちに繊維の表面が

細かく割れて毛羽になります。

(毛羽立ちがわからないほどのごく細かい毛羽です)

その毛羽に光が乱反射するので、

白く見えるようになっていきます。

 

 

麻シャツ生地

 

濃色の麻の服が白くなりやすいのはこのせいです。

ただし、白い麻は黄ばみにくい、となるので

明るい色の麻素材の場合はむしろメリットですね。

 

 

今はひんやりするドライタッチの繊維を人工的に作ったり

繊維を傷めない洗剤や漂白剤が開発されたりしていますが

数十年前はなかったわけですから

天然素材の中では一番涼しい布がつくれる

麻が夏に向く素材だったわけですね。

 

この時期見た目も涼し気なだけでなく

着ていても実際に涼しい麻素材

ぜひ、うまく活用してくださいね!

 

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